YOGAコラム

怪我や不調で学ぶこと ~ハンディキャップヨガ~

ストレス発散や、健康なからだ作りのために、ヨガ以外の運動をされている方も多いかと思います。

でも、夢中で一生懸命になればなるほど、あちこち身体を痛めませんか?

私も趣味の運動や、日常の何気ない動作でしょっちゅう身体を痛めていたので、根本的に体を変えたいと始めたヨガでしたが、

この安全だと思っていたヨガでも、最初の頃はよく痛めていました。

どうして、毎回いろいろな運動や動作で痛めるのだろう?

私の体の使い方が悪いのか?

じゃあ、正しい使い方は?

どうしたら、このつらい不調を改善できるんだろう?

そもそも、なぜこの不調が現れるんだろう?

などなど、

度重なる自分自身の怪我や不調の経験から、
気になるのは
機能的な体の動きに関することばかり。

特に、自分がレッスンする立場になってからは、
生徒さんには絶対に同じような思いをしてほしくないという気持ちから、
ますます私を安全な指導法の勉強に向かわせています。

いろいろな先生のレッスンを受けた末、
やっとたどり着いた今の尊敬する先生は、国内でも有名な先生。

私が学びたい安全で機能的な体の使い方のスペシャリストです。

先生のヨガやピラティスの指導法は本当に勉強になります。

また、国内でも数少ないハンディキャップヨガ
(全身や半身麻痺、脳性麻痺の方など、心身に障害を持った方々のためのヨガレッスン)
の指導者でもあり、九州代表。
九州では、唯一、この先生の小倉のスタジオで受けられます。

そのハンディキャップヨガの
アシスタントを、数ヵ月前からさせていただいてます。

交通費も実費の、完全なるボランティアですが、

私がお金をはらってもいい程、とても勉強になります。

体はこわばり、しびれ、痛み、ほとんど動かない。

障害をお持ちの方の体調は、
言い換えれば、私たち健常者の不調の究極の状態ですよね。

そんな痛みのある状態の体を触るのも、動かすのもすごく怖く、恐る恐るでしたが、

理学療法士の資格を持つ先生方と一緒に連携して、
解剖学の力点などを考えながら安全に誘導します。

こわばっていた体がみるみる緩み、
呼吸が変わり、
少しずつ動き始め、
血がめぐり出し、
眠っていた体の感覚が戻っていくのが私から見ても分かり、感動すら覚えます。

私も、頭と気と体力をかなり使い、毎回心身ともにへろへろになりますが、

最初は、眉間にシワを寄せて、
気持ちも言葉もギスギスして来られた方が、

回を重ねるごとに身体に変化があり、心も表情も変わっていかれます。

優しい表情で今日もありがとう!と清々しく笑顔で帰っていかれるのを見送る時は、
なんとも言えない幸せな気持ちに。

また、お一人お一人の障害に合わせたアプローチ方法を話し合う2時間のミーティングなどを含めて、
このハンディキャップヨガでの実践は、本で得る知識の何倍も勉強になり、
アシスタントにつけることに感謝。

怪我をしないヨガレッスンでの動きは、
日常生活や、他のスポーツ時の安全で機能的な動きと同じ。

この動きを体に覚え込ませて、無意識にできるようになったら不調は改善されていくのですが。

これが難しい💨

自分はちゃんとできている、
私は正しい!
という思い込みや、

何かが気になり気が散漫、不安定になってる時、

寝不足や気力がなく疲れている時、

また、自分はまだまだイケる!いい感じ!
と自信過剰な時など、

心のすきの先に、思わぬ怪我や不調に陥ります。

(実は、マットの外の世界、日常の自分、そして人との関係でも同じようなことが起こっているかもしれません)

こんな様々なトラブルは、
実は自分の内面を見ていない結果にひき起こされることが多いのです。

 

でも、ピンチはチャンス。

そんな時だからこそ、
自分を振り返って反省をしたり、
なんとか変えたいと自分を改める気持ちになれるはずです。

人間、痛い目にあってからやっと初めて反省しますね。

なんだか、自分の性格や生き方まで学ぶようです。

まずは、今の、自分自身の状態に気づくことから始まります。

こだわりが強いと自分を冷静に俯瞰できないし、間違いに気づくことすらできません。

そして結果、痛い目に(笑)

ほんと、難しいです。

自分を俯瞰する習慣を、レッスンでつけましょう。

それが、怪我の予防にも繋がり、きっと内面にもいい影響があるはずです。

じっくり自分と向き合う時間を持つことで、

少しずつでも、自分の何かが変わっていけたらいいですね。